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客がOut of controlだったツアー
今回のツアーは某国の社員旅行です。
バス5台口の大きな団体でした。
ガイドさんも5人います。
このお客様がたちが悪かった。今までで一番節度がない、マナーが最低のお客様たちだったのです。
何が起きたかというと、、
・路上で喫煙する
・路上でお酒を飲んで大声ではしゃぐ
・タバコをポイ捨てする
・バスで窓を開けて手を出す
・バスで音楽を大音量に流してクラブ状態
・バスでお酒を飲みシートを汚す
などなど。
ここに書ききれないくらいです。
書きながら思い出してもうんざりしてきます。
つまり out of controlの状態です。
これらの結果何が起きたかというと
・路上で通行人の邪魔になる
・バス会社から注意を受ける
・ガイドの話を聞かないので忘れ物が多発
・バスから手をだして怪我をする可能性がある
・秩序がなくなり公私の境界がつかなくなる
もちろん、お客様に路上喫煙は禁止されていること、道をふさがないこと、
バスから手を出さないようになど注意はしています。
しかし、聞かないのです。どうしようもないのです。
どうしてこうなったか、どうして話を聞かないのかいろいろと考えてみました。
そして2つの理由が考えられました。
・日本の事情を説明していないから。
・真剣に私たちが注意しないから
それぞれの理由を考えてみたいと思います。
日本の事情を説明していないから
私は、「どんなお客様も話せば理解してくれる」と信じています。
日本のルールを説明する時は、その理由を説明すればたいていの方は分かってもらえると思います。単に「路上で喫煙は禁止されている」だけではなく、「他の方の受動喫煙を防ぐため」と理由が大切です。
今回その説明が最初のうちに十分でなかったのかなと思います。
言い訳ですが、他のツアーで大抵のお客様は「喫煙は喫煙所で」とさらっと説明すれば理解してもらえたので、説明が不十分だったのかなと感じます。
真剣に私たちが注意しないから
どんなにお行儀が悪くても、彼らはお客様です。ガイドだからといって何か指示したり、日本の風習をおしつけることはできません。
しかし、今回のように路上で喫煙など、法に触れることははっきりとNoと言わなければいけません。それを見て見ぬ振りして放置したから、後で収拾がつかないことになってしまったのです。何をしても注意されないから、何をしてもokと甘くみられてしまったのです。
こうなっては手遅れです。
誰かがビシッとグループをしめなければいけなかったと思います。
今回はお客様の会社にリーダー格の方がいませんでした。正確には、いましたが彼が悪ふざけをする張本人というどうしようもない状態でした。
またこちら側も、ツアーの担当者もお客様の顔色を伺って言えないという状況でした。
ガイドは雇われている立場なのでツアー担当者の指示のもと動きます。
しかし誰かが、一度グループ全体に、していいことといけないことをビシッと言わなければいけなかったのです。
お客様は言えばわかってもらえるはずです。なのに手遅れとなった状態であれはだめこれはだめと言っても手遅れなのです。完全にこちらがなめられています。
彼らは怒られないから、軽く注意されるだけだから、自分たちがしていることの重大さを知らないのです。
お客さんが楽しければガイディングを聞かなくても、バスでお酒を飲んでも構いませんが、他人に迷惑がかかる時、法律に触れるときははっきりと言わなければいけないのです。
今回はそれを思い知った機会になりました。
今回のツアーは楽ではありませんが、この教訓を得ることができました。